【マジック技法】怪しさのないカードコントロール?【コンビンシングコントロール編】

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Shin
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こんにちは。Shinです。

以前にこちらの記事でカルという技法をご紹介しました。

その中で,

このカルを使ったカードコントロールがある

というお話だけしました。

今回はいよいよそのカードコントロールの解説をします。

カードをトランプの中に戻す動きの中でボトムにコントロールするなら,この技法が最も自然と言っても過言ではないかも知れません。

それではさっそく動きの紹介と解説に入っていきましょう。

説得力のある動き「コンビンシングコントロール」

前回のカルの記事でもお話ししましたが,

Convincing(コンビンシング)には「説得力のある

という意味があります。まずは実演動画をご覧ください。

【マジック技法】コンビンシングコントロール【実演】

自然な動きの特徴として,

「空中でスプレッドしてカードを選んでもらい,そのままスプレッドに戻して行う」

という一連の流れにしてしまっても良いですし,実演動画のように

「一度デックに差し込み,お客さんにすり替えていないことを示すために再び見せる」

という安心感を与える動きにしても良いと思います。

実演動画の「コンビンシングコントロール」解説

冒頭でも述べた通り,カルを使った動きになりますのでまずはその準備をします。

1.選ばれたカードの上にカードを重ねる

スプレッドをした状態で選ばれたカードを持ちに行きますが,この時にスプレッドの左端のカードを選ばれたカードの上に重ねます

完全に重ねていなくても問題ありませんが,やはりできるだけ重なっていた方が確実になります。

重ねる瞬間のGIF

まずは,この重ねるのに掛かる時間が短くなるように練習してみて下さい。

そして,これは慣れてからでないとなかなか難しいのですが,

持ったカードを相手に見せるために持ち上げるその動きの途中で重ねるのが理想的です。

重ねるのが見えていても,そこを何気なく行えばお客さんからは目的の無い行為に見えて意識の外に行く可能性が高いですが,念には念を入れるために説明しておきます。

上からでも下からでも凝視されていると,重ねる動きは見えてしまいます。

しかし,持ち上げていく最中にカードが相手の目線と平行になったタイミング(カードのエンドが相手の目に向いている時)に近いほど,2枚が重なる瞬間が見えなくなります。

実演動画でもカメラの方向を意識しています。

2.カードを下げながらカルを行う

お客さんにカードを見せた後は元の位置に戻していきますが,ここでも途中でカルを入れます

ここで注意したいのは,重ねた上のカードのバックに左手の親指がしっかりと触れていることです。

突き出した状態にしておきたい場合は,このあたりの位置で押さえます。

通常のスプレッドの位置に戻す場合はこのように真横で押さえます。

そして,押さえたらすぐに左手の下の指でカルを行います。

真横に抑えている場合は通常のカルの動きで大丈夫ですが,前に突き出している場合には,カルをしつつ右手全体を後ろに引き,選ばれたカード(に見せているカード)だけを残してスプレッドをデックと揃えます

3.デックをそろえる

最後にデックを揃えますが,カルをした後すぐに閉じてしまうパターンと,実演動画のように最後までスプレッドを送ってから閉じるパターンがあります。

両者の違いはもちろん見た目もありますが,カルをボトムに入れる時のことを考えると,スプレッドを最後まで広げたほうがギャップが少なくなるので入れやすくなります。

この辺りは好みで選んでいただければ良いと思います。

最後に手の角度を変えずに撮った動画も載せておきますので,ご参考までに。

コンビンシングコントロール【解説】

「コンビンシングコントロール」のバリエーション

ここで,コンビンシングコントロールにもいくつかの種類,派生形があることを補足させてください。

カードを重ねる方法

解説はこちらの選ばれたカードの上にダミーのカードを重ねる方法でした。

これは重ねる瞬間に緊張感がありますが,カル引き抜くときにはカバーができているので見えにくくなります

重ねずに行う方法

一方,重ねずにスプレッドの左端の1枚として行う方法もあります。

こちらは持ち上げて見せる時に気を付けることはありませんが,カル抜くタイミングを間違えるとカードが動いていく様子が見えやすくなります

どちらが優れているということもありませんが,どちらを使うにしても,気を付けなければならないタイミングを知っておくことが大事です。

参考のために,真横で押さえて重ねないパターンの動画を載せておきます。

【別ver.】コンビンシングコントロール【実演】

引くのが早かったので若干見えていますが,実践ではもう少し空間を大きく使えるのでタイミングを遅くすればお客さんからは気にされません。

「コンビンシングコントロール」をトップコントロールに利用

最後に,トップコントロールとして使う方法をご紹介します。

こちらは無駄な動きが入るので少し邪道な方法とも言えますが,逆にコンビンシングコントロールを知っているマジシャンをだますには向いているかも知れません。

見た目としてはこのような動きになります。

【トップコントロール】コンビンシングコントロールの応用【実演】

途中までの見た目はコンビンシングコントロールに見えますが,実はカルを行っていません。

使っているのは左手の親指で押さえる動きだけです。

分かりやすいように色の違うカードを使って上から撮った動画を用意したので,こちらを見ればすぐに理解できるかと思います。

【トップコントロール】コンビンシングコントロールの応用【解説】

ボトムに移動させる「コンビンシングコントロール」まとめ

いかがだったでしょうか。

コンビンシングコントロールはきちんと行えばかなり完成されたカードコントロールとなりますが,私自身もまだまだ未熟です。

選ばれたカードが最後まで見えているからこそ,相手からは注目されます。

相手の目線やカードを引くタイミングには細心の注意を払う必要があり,練習をしていないとなかなか実践では怖くて使えないかも知れません。

ただ,楽観的な意見になってしまいますが,

実はお客さんはそこまで1枚1枚のカードをちゃんと見ていません

マジシャンから見て少し変な動きがあっても,そもそも裏で何が行われているか知らない人にとってはタネに関わる動きであることが分からないのです。

ボトムのコントロールの一つとしてぜひ練習してみて下さい。

それではまた次回の記事でお会いしましょう。

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